【体重】誰もが気になる…「深夜に食べる= 太る」は事実なのか?

「深夜に食べる= 太る」定説の実態

『あー、太ってしまう』と後悔しながらもついつい深夜に冷蔵庫の扉を開けて何かを食べてしまったこと、ありませんか?

就寝前に食事をとると、体重増加につながるため、遅くても午後8時には食べ終えることを推進するというような健康サイト等の内容をよく目にしますよね。

実際多くの研究により、就寝前の深夜の食事は運動習慣の悪さ、肥満リスクの上昇に結びついているという結果が報告されています。

インターミテント・ファスティングいわゆるプチ断食

最近では、食べ過ぎや体重の増加を気にして、インターミテント・ファスティングという断続的な断食をする減量法がアメリカ人セレブの間で流行しています。日中の決められた時間枠(通常お昼から夜8時頃まで)に食事をして、就寝前の食事を制限することを目的とした、いわゆるプチ断食です。

脂肪燃焼に関する多くの科学的理論が存在しますが、その1つで、私たちの体は夜になると脂肪燃焼率が下がると考えられています。

こうした数々の情報によってダイエット中の人々は午後8時以降冷蔵庫開けて何かを食べることに罪悪感を持ってしまうのです。

しかし、すべての専門家がその定説を唱えているわけではありません。

十分な科学的証拠はない

フロリダ州立大学の栄養、食物、運動科学教授であるマイケル・オームズビーは、10年以上にわたって就寝前の食事に関する研究をしてきました。その結果、深夜の食事が体重増加を引き起こすことを証明する十分な科学的証拠はないということが判明しました。

「アスリートは夜遅くに食べてもシックスパックなので、体重増加に関する定説と、大学のアスリートでは状況が食い違っていました。実際に食べている内容、そしてその量が大事なのです。」

マイケル・オームズビー博士

 

マイケル・オームズビー博士の研究では、200キロカロリー程度のカッテージチーズ等の少量のタンパク質は、寝る30分前に摂取しても代謝に影響がないという結果でした。適切な食材を選べば、少量の深夜の食事はむしろ利益があるかもしれないとオームズビー博士は言います。

イギリスの栄養雑誌で紹介された論文では、定期的に運動をしている場合、就寝前に少量のタンパク質を食べると、脂肪を増やすことなく筋肉を構築するのに役立つと紹介されています。

とは言っても、寝る前に600Kcalのお弁当を食べてしまってはいけません。

過剰な食事は高リスク

就寝中の脂肪燃焼率は、多くの研究者の間で議論の対象になっていますが、睡眠時はカロリー消費が低い事に変わりはありません。また過剰な食事は消化器系副作用を引き起こす可能性があります。

特に、脂肪の多い食事は、胸焼けや寝つきが悪くなる可能性があるので、就寝前はなるべく食べないようにしましょう。 また、辛い食べ物、トマト、柑橘類など、酸逆流反応を引き起こす可能性のある食べ物も控えた方が良いでしょう。寝れずに睡眠不足になる事で体重増加につながることもわかっているので注意が必要です。

それに対して、タルトチェリーやキウイは、睡眠の質を改善する可能性があることが別の研究で発表されているので、就寝前に果物を食べることは悪い考えではないかもしれません。

また、アメリカで2004年に行われた研究では、就寝前にシリアルを少量食べた人は、夕食後に何も食べていない人よりも翌日の1日を通して消費したカロリーが多かったという結果が出ているので、控えめな深夜のおやつは、減量にも期待ができそうです。

食材選びから食生活を見直してみよう

就寝前の深夜の食事についてご紹介しました。ついつい深夜に冷蔵庫の扉を開けて何かを食べてしまうこともあるかもしれませんが、規則正しい食生活にすることで、睡眠の質も体型も改善されるはずです。

過剰な食事や刺激となる食材は、健康を害すリスクにもなるので、この機会に食材選びにも気を使いながら、ご自身の食生活を見直してみてはいかがでしょうか?


〈  WELLLADEについて

WELLLEAD(ウェルリード)は、“WELLNESS(ウェルネス)”という概念に沿って、私たちがより幸せにより安心して生きていくために必要となる要素を題材に情報を発信しています。

最新情報をチェックしよう!
>