陰謀論を信じきっている友人や家族との会話の仕方
「陰謀論」は、「一般的によく知られた事件や歴史の背後に別の策略があったとする、信憑性に乏しい説」のこと。陰謀論を信じすぎている友人や家族との会話の仕方についてご紹介します。
1.インターネットの仕組みについて話す
まずはインターネットの仕組みについて話をしてみましょう。目的は、自分の情報環境を理解してもらうことです。これは、高齢のソーシャルメディアユーザーにとって特に重要なこととなります。
自分が普段使っているプラットフォームがどのように機能しているのか、あるいはどれだけのお金を生み出しているのかを知っていれば、ユーザーはもっと警戒するはずです。
多くの人は、自分が閲覧している情報がトップニュースだと勘違いしています。しかしそうではありません。ウェブページには、自分が見たい内容が出るように設計されています。FacebookやGoogleのこのシステムと、収益の方法を理解した先にやっと、その先にある内容にたどり着けるのかもしれません。
友人が明らかに怪しい話をシェアしていたとしたら、その情報源について聞くことから会話を始めてみてください。
例えば、
と言った具合です。
陰謀論を別の陰謀論ですり替えるわけではありませんが、『あなたがオンライン上でこの情報を掘り続け、シェアするのは誰の利益になるのか』というような質問をすることは効果があるかもしれません。
2.陰謀が存在することを認める
もう一つの方法は、いくつかの陰謀は存在すると認めることです。
例えば、「ウォーターゲート事件」、「カトリック教会の性的虐待スキャンダル」、「億万長者ジェフリー・エプスタインの未成年者性的虐待ネットワーク」など。
これらの事件における陰謀を認めることによって、「自分と同じ考えを持っている」という少しの共通点が生まれます。すると、証明されていない陰謀論が現実とどのように異なるのかを話せるようになるはずです。
次に、実在した陰謀がどのように展開していくのかを話してください。
他にも、ジャーナリストはネタを掴むために執念深く現場周辺に張り付いていたと思う。
要するに、より具体的な内容を考えてもらうようにするのです。
こうすることで急に相手の考えが変わるわけないということは分かっています。その代わり、少しの疑いや認知的不協和(行動や考えの矛盾によって生じる不快感のこと)をもたらすことができます。
決して、政府の主張や主流メディアのような権威を例に出すようなことをしてはいけません。彼らが言っていることが歴史的に存在した陰謀論の記録と一致していないことを微妙にほのめかせばいいのです。
急に考えを変えさせるのは難しい
陰謀論は、人々の政治的・文化的アイデンティティと融合してしまうため、信者の論破を試みるのは容易ではありません。
陰謀の暴露や事実確認は一定の効果がありますが、陰謀論を信じ、それを広めようとしている人を動かすことは、そもそも難しいことです。陰謀論に対して事実確認をすることは、相手側の決意を逆に固めさせたり、攻撃されたと感じさせてしまうかもしれません。そのため、「質問をする」というアプローチの方が生産的になる傾向があると言えるでしょう。
しかし残念ことに、説得しようとしている側が疲弊してあきらめてしまうのが最も早い方法ともいえます。
SNS上で議論しない
友人や親戚がネット上で陰謀論的な内容をシェアしているのを目撃することがあるかもしれません。残念なことにSNSは、このような棘のある問題について話すには最悪の場所です。
Facebookなど友人同士のプライベートな空間で議論をすることによって、警戒心が薄れ、ソーシャルメディア上だということを忘れた行動を引き起こしてしまうかもしれません。ただでさえ文字で勘違いが起こるSNSです。
これらの話題は、なるべく対面で会話することが大切です。もちろん、コロナウイルスの流行でソーシャルディスタンスが求められているなかでは難しいかもしれませんが、Facebookスレッド上で議論するよりも、電話やビデオチャットの方がまだ良いでしょう。
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